🌳凍り付いてた時間が動きました
少し前のことになりますが、
フォーカシングのワークショップに参加してきました。
2日間の講義と実習の最後に行ったワークの中で、
ずっと縛られて固まっていたものが、解けて楽に感じられるような、
そんな経験ができました。
そのときのワーク(カイロス・フォーカシング*)の概要をお伝えしようと思います。
3人グループを作り、話し手、聴き手、観察者に役割分担し、3回のセッションを行いました。
私が、話し手(フォーカサー)となった時、
長く続いていて、とても気がかりな反応を起こす出来事を選び、
フォーカシングをすることにしました。
その出来事の全体を思い浮かべてみると・・・
海上の船の座礁事故等が原因で、オイルが漏れ出したニュースで見るような、
岩の上で、黒いオイルにまみれ翼を広げている海鳥のイメージが浮かんできました。
胸が詰まるような、息苦しさも感じられ、
「事故による被害を受けて、自分は自由に飛べなくなっている」と思った後、
私の幼い時のある体験が連想されました。
小学校低学年の時のこと。
私の母は、学校で体調が悪くなった私を自転車で迎えに来る途中に、事故に遭ったのでした。
顔に一生残る傷を負い、様々な手術や治療を試みましたが、粘膜の一部の痛みは消えず、
生涯を終えるまで、つらさを訴え続けていました。
このことでは、母本人からも、誰からも責められた記憶はなく、
母との関係も悪くなかったと思います。
けれども、
私がきっかけで起こった事故という思いが消えず、
母の顔の傷を見る度に、母が痛みを訴える度に、
私は、罪悪感と自責の念をもたずにはいられませんでした。
ある時、母から、
「自分の傷のことより、あなたが悲しむ方がつらい」と言ってもらえたことは、
ありがたかったですし、気持ちが楽になったように思えました。
けれども、
やはり、思い出すときに生じる、胸の痛みや息苦しさは残っていて、
私の身体の中では、受け止め難い残念な気がかりとして存在し、
私の在り方にも大きな影響を及ぼしていたようです・・・。
「もし、どこでもドアがあって今何かできるとしたら?」
*カイロス・フォーカシング:講師の星加氏が発案した、トラウマケアの方法の1つ。
参考URL(フォーカシングin 北海道より):https://00m.in/qhQlg
*札幌フォーカシングプロジェクト:https://sapporo-focusing.org/