フォーカシング🌳少しずつのご紹介#2
普段の生活の中で、関わることが多い人の中から、
苦手だなと思っている人(Bさん)と、好きだなと思っている人(Aさん)を一人ずつ思い浮かべてみます。
それぞれを交互に思い起こして、自分の中に生じてくる感じに注意を向けてみると・・・
Bさんの時とAさんの時とでは、明らかに体が違った反応をすることが分かります。
これらの反応は、頭で考える間もない内に、一瞬ともいえる速さで生じてきます。
フォーカシングの創始者ジェンドリンによる説明をまとめてみると、
私たちはがこれまでに、人や出来事と関わった時に経験した膨大な情報は、
頭の中ではなく、からだの中に貯えられている。
からだは、生物学的コンピューターで、要請に応じて、一瞬にして情報を伝えてくれる。
貯えられたすべての情報は、大きなまるごと一つの雰囲気、感じとして私たちに伝達される・・・
ということだそうです。
私がBさんのことを思い起こしたときには、
好きではない食べ物を口にした時のように、眉をしかめて舌に力が入るようになって、
なんとなく落ち着かない 居心地の悪い感じがしてきました。
一方、Aさんを思い起こしてみると、
風のない 穏やかな晴れの日に深呼吸した後のような、気持がよく、ふっと体全体が緩むような感じがしてきました。
このように、ある人やある事柄について知っている全て含んでいて、複雑で言葉で表すのがなかなか難しいような、
ひとつのあいまいな感じのことを、
ジェンドリンは、「フェルトセンス」という言葉で表現することにしました。
フォーカシングという方法では、
この「フェルトセンス」が、望んでいる方向へ進んでいくカギとなる役割を果たしてくれます。
また少しずつ説明していきたいと思います。
参考:「フォーカシング」ユージン・T・ジェンドリン著(福村出版)